為替の簡単な仕組みについて
皆さま、こんばんは。
今回は外国為替の簡単な仕組みについて綴りたいと思います。
為替というと皆さまはどのようなイメージを抱かれますか?
円安になると日経平均株価が上がるとか円高だと逆に下がるとか、海外に行く時に得をするとか耳にした事はありませんか?
あるいは外国に全く行った事がなく外国の通貨に両替をしたご経験がないとか、外国通貨での投資はしないから自分とは無縁だと思う方もいらっしゃるかもしれません。
ところが我々の身近なところに為替の変動による影響があるという事は後半に綴るのでその前に為替とはどういうものかを説明します。
まず外国為替と言っても外国通貨の種類が沢山あるのでここではアメリカドル(以下米ドルと略します)を例に挙げて説明したいと思います。
その昔、米ドルは1ドル360円と固定されていた時代がありました。
2019年5月現在で1ドル約110円なので3倍以上の値(円安)だった訳です。
これがもし、今現在が当時の1ドル360円だどするとどのようになるか置き換えてみます。
現在、1バレル当たり60円強なので3倍強だど200円位になりますよね。
国内のガソリンは多重課税されているので価格は単純に3倍にはなりませんが、10年位前レギュラーガソリンの価格が1リットル当たり170円代を大幅に超える水準になります。
自分は車やバイクには乗らないからガソリン価格は関係ないと思われる方もいるかもしれません。
しかし、原油価格が上昇すると原油を原料としている光熱費が上昇するので月々のランニングコストが増える事になります。
プラスチック製の日用品なども値上がりします。
輸入品も全て高騰します。肉などの食品類、小麦自体も値上がりするので小麦を使用したパンやうどんが対象になります。
アメリカはトランプ政権でTPPから撤退したので関税でも恩恵は無いですからね。
視点を変えて仮にアメリカに旅行したすると円で支払う国内の航空会社を利用すれば航空運賃に変わりはありませんがアメリカの航空会社を利用した場合はドルを円に換算すると単純に3倍強の支払いになります。
滞在時の宿泊費、食費、その他現地でドルで支払うもの全てが3倍強となるのです。
上記で述べた内容は個人や家庭毎での換算ですが、これを今度は企業での組織レベルで換算するとどうなるのでしょうか?
輸出産業では業績が3倍以上になるのですからもの凄い利益になります。
現在、国内で1番の利益を上げている企業はトヨタです。
2019年3月末の決算でこれまでで一番の利益を出したばかりですが、更に輸出部門で業績が伸びる事になります。
リーマンショック後に一時期、1ドル70円代だったつい10年位前は赤字を出したトヨタもここまで回復をしたのはさすが、世界のトヨタというばかりでしょうか。
今度は逆に輸入業側の視点に立ってみましょう。
1ドル360円では殆どの輸入に携わる中小企業は採算が合わずに倒産してしまうでしょう。
逆にリーマンショック後に一時期70円代だった頃は業績が良かった訳です。
海外の高級ブランド品や高級時計が現在よりも3割から4割位安く手に入れる事が出来ました。
結果的に為替とは円安過ぎても円高過ぎても駄目なのです。
為替の影響を受ける業界全てで利益を上げていく事は難しいのです。
私の場合ですと、海外旅行に行く時に円高になり、株式投資や投資信託では円安になると利益になるので旅行に行く時だけ円高になり、その時以外は円安の方が恩恵が受けられる訳です。
しかし、そう上手くはいきません!
ここ数年、アベノミクスで富裕層の資産がより増えて、2極化しているという話を聞いた事はありませんか?
これは昔から株を多く持っている富裕層の株価が上がって資産が増えたという内容です。
私がもし、リーマンショックの時に株式を購入していたら今より資産が多かった可能性は高いと思います。
(きちんと銘柄の選定が出来たらの話ですが…)
しかし、私が為替や株式の事を研究し始めたのはここ数年なのと、リーマンショックの時は会社員でしたので為替とは無縁の生活をしていました。
現在は為替の動きになるべく影響を受けにくくなる事を意識して日々、過ごしています。
具体的に言うと円建てやドル建て以外の通貨も含めて運用(先進国や新興国の通貨)をしています。
他には原油価格に左右され難いようにハイブリッド車(中古で購入したので一世代前のものですが)に乗ったり、手荷物が少ない時にはより燃費の良いオートバイに乗っています。
あとガソリンが空になるまで乗るのではなく、価格が安い時に給油をするように心掛けています。
会社員の方ですとご自身の会社や取り引き先などの企業が為替による業績の影響を受けるのかという意識を持たれるだけでも随分と変わるはずです。
勿論、自営業やフリーランスの方々も同様です。
私がお伝えしたいのは為替は皆さまにとって、身近な存在だという事です。
今回の私のブログが皆様にとってお役に立てれば幸いです!
それではまた。